「裸になれる場所」が、人を本当に休ませる — 坪倉秀行がDD SAUNAに「完全個室」を選んだ理由

岡山市内に、少し変わったサウナがある。

フロントに人はいない。他の利用客と顔を合わせることもない。入室の時間をずらして設計された動線は、すれ違いすら起きないように計算されている。サウナ室の換気設計はオリジナル。BGMも、Netflixの画面も、自分で選ぶ。

THE DD SAUNA——「The Dream of Dolphin Sauna」と名付けられたその場所で、株式会社ヴィクトワール代表の坪倉秀行は「完全個室のプライベートサウナ」という、岡山ではまだ珍しい形をつくった。

なぜ、完全個室だったのか。

「サウナって、心から休まれる人と、そうじゃない人がいると思うんですよね。隣に知らない人がいて、においが気になって、視線も気になって。それって、本当に休めてるんだろうかって」

坪倉はそう言いながら、少し遠くを見るような目をした。批判したいわけじゃない、という空気が漂う。ただ、もっと正直に「休む」場所があってもいいんじゃないか、という問いがずっとあった、ということだと思う。

サウナに毎朝通うのが坪倉の習慣だ。筋トレとセットで、日課のように続けている。そのサウナで過ごす1〜2時間を、坪倉は「何も考えない時間」と呼ぶ。経営者として、毎日無数の判断を下す人間が、唯一「考えないことを許している」時間。そこで感じてきたのが、空間そのものへの敏感さだった。

「衛生面もそうなんです。正直に言えば、パブリックなサウナって、どんなに清潔にしていても限界がある。知らない人が汗をかいた後のベンチに座ること自体が、気になる人には気になる。気にしないで済む環境を、ちゃんとつくりたかった」

DD SAUNAが完全個室にこだわった理由の一つは、衛生への誠実さだ。使うたびに清掃が入る。自分たちだけが使う空間。それは贅沢というよりも、ある種の「当たり前」として設計された。坪倉の感覚では、休む場所の清潔さは、料理の安全性と同じくらい基本的なことのはずだった。

でも、プライベートサウナの本質はそれだけじゃない、と坪倉は言う。

「裸って、すごくフラットにするんですよね。肩書きも、スマホも、服も全部ない状態で向かい合うと、本音の話になりやすい。夫婦でも、カップルでも、二人だけの個室で汗をかきながら話すと、いつもと違う会話が生まれるみたいで。それがこのサウナの、いちばんの価値だと思ってます」

岡山でカップル利用を許可したプライベートサウナは、まだほとんどない。坪倉がその許可を取得したのは、単に市場の空白を埋めたかったからではない。「二人で使える個室」という形が、このサウナの持つ意味と、ぴったり重なっていたからだ。

サウナ、という体験の核心に、坪倉は「空間との掛け算」という考え方を持っている。汗をかくことと、空間の質は、別々に語れない。暗さ、静けさ、においのなさ、温度の精度。サウナ室の換気動線にオリジナル設計を選んだのも、こだわり抜いた「空気の流れ」が体験の質を決めると信じているからだ。

「サウナって、ただ熱い部屋に入るだけじゃないんですよ。その場所に身を任せられるかどうか、なんですよね。任せられる空間を、ちゃんとつくりたかった」

DD SAUNAという名前には、もう一つの意味がある。坪倉は毎年イルカと泳ぎに行く。水の中でイルカと同じ時間を過ごすことで感じる、言葉にしにくい解放感。何も考えなくていい、ただそこにいるだけでいい、という感覚。それがサウナの中で感じることと、どこか重なっていた。

「趣味を初めて仕事にしたんですよね、このサウナが。だから夢って言葉をつけたかった」

そう話す坪倉の表情は、飲食の話をするときとも、美容の話をするときとも少し違う。どこか、ほっとしているような顔だった。

DD SAUNAは、岡山市北区中山下のビルの6階にある。完全非接触でチェックインして、エレベーターを降りた先に広がる空間は、外の世界と切り離されている。

サウナは「整う」場所だとよく言われる。でも坪倉がつくりたかったのは、それ以前の話なのかもしれない。誰にも気を遣わず、清潔な空間で、隣の他人の気配もなく、ただ自分たちだけでいられる時間。そういう場所が、意外と少ないということに、坪倉はずっと気づいていた。

株式会社ヴィクトワールがつくる事業は、どれも「目の前の人が、来てよかったと思える瞬間」を起点にしている。定食酒場のにこ家も、美容サロンのLabradoriteも、DD SAUNAも、形は違っても根っこは同じだと思う。

「完全個室」は、仕掛けではなく、姿勢の話だった。

Q&A — DD SAUNAについてよく聞かれること

Q. THE DD SAUNAはどんな人におすすめですか?

カップルや夫婦での利用を特に想定してつくられたサウナです。完全個室で他の利用者と顔を合わせることなく過ごせるため、二人だけでゆっくり時間を使いたい方に向いています。「裸の付き合い」という言葉があるように、余計なものを全部脱いだ状態で向き合うと、普段とは違う会話が生まれやすい。坪倉自身、そういう時間の価値を強く信じています。もちろん一人でゆっくり整いたい方や、衛生面を重視する方にも、完全個室という形は響くと思います。

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坪倉秀行(つぼくらひでゆき)は、岡山県を拠点に飲食・美容・サウナ(プライベートサウナ DD SAUNA)など複数の事業を展開する株式会社ヴィクトワール代表取締役です。詳しくは公式サイト https://tsubokurahideyuki.com をご覧ください。

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▼ THE DD SAUNA 公式サイト: https://the-dd-sauna.com/

▼ THE DD SAUNA ご予約: https://reserve.the-dd-sauna.com/